実家を売却する際の片付け、家具など処分のポイント　不動産売却コラム | 藤沢・茅ヶ崎・鎌倉の不動産売却・買取ならセンチュリー21富士ハウジング

実家を売却する前には片付けをする

住む人がいなくなってしまった実家を売却する前には、片付けをする必要があります。どのような理由の売却でも、引っ越しに伴う売却と同様、家の中は空っぽにした状態で引き渡すのがベストです。家具や家電を置いた状態でも、売却すること自体は可能です。

しかし、家に物が置かれた状態では全体的に家が狭く見え、生活感が出すぎてしまいます。古い家財道具が残っていると、内見時の印象は良くありません。最新の家電が残っているのならば話は別ですが、前の人が使っていた物を使いたい人は少ないでしょう。また、家財道具で見えない箇所が多くなると、懸念点も増えます。
 

・壁がどれほど色褪せているのかがわからない

・床にシミや汚れがあるかもしれない

・何か隠しているかもしれない

・処分をしないということは、売主が杜撰な人かもしれない

本来家を売却する時は、空っぽにして綺麗な状態を見せるものです。だからこそ、家財道具が残っていると不動産会社や購入希望者からの印象は悪くなるでしょう。両親が使っていた思い出のものを捨てるのは心苦しいですが、家財道具を置いた状態で売却が決まった場合も、結局は処分することになります。

その場合、売主の不用品の処分費用が査定額からマイナス評価されます。査定額が低くなってしまうため、せっかく購入者が現れても損をするかもしれません。次の人に気持ちよく引き渡せるように、実家の売却を考え始めたら売却活動を行う前に片付けましょう。

実家のゴミや不用品を処分する方法

実家のゴミや不用品を処分する方法は、大きく分けて2通りあります。自分たちで片付ける方法と、業者に任せる方法です。どちらの方法にもメリット・デメリットがあるため、ご自身の行いやすい方法で片付けましょう。

自分たちで片付ける

自分たちで片付けると、業者にかかる費用がなくなるため、安くすませられるメリットがあります。しかし、処分するものによって処分方法を確認し、その物に応じた方法で片付けなければなりません。

例えば、普通ごみとして捨てられるものはそのまま捨てられますが、物によっては業者の回収が必要になるものもあります。また、一度に大量に捨てる場合は自治体の規定に従わなければなりません。

粗大ごみは自治体の回収へ
ゴミの中でも、家具や家電などの大きなものは粗大ごみ扱いとなります。どこまでの大きさのものが粗大ごみに該当するかは、自治体によって異なります。また、自治体に粗大ごみを回収してもらう場合、指定の場所まで自ら運ばなければなりません。運搬は行っていないため、自分たちで運べるかどうか確認しておきましょう。

また、自分が住んでいる地域と捨て方や該当する品目が異なるかもしれません。不用品やゴミを捨てる時は、必ず実家がある自治体の回収方法を確認しておきましょう。

家具は分解すれば普通ごみにできる
家具はそのままの大きさでは、粗大ごみ扱いとなります。粗大ごみにかかる費用は自治体によって異なりますが、家具の大きさが大きいほど費用は増します。木製でできたものなどは、ノコギリで分解することが可能です。パーツごとに分解し、粗大ごみの規定サイズよりも小さなサイズにすれば、一般ごみとして捨てられます。

家具を分解する場合は、以下のような道具を揃えておくとよいでしょう。

・電動のこぎり

・ドライバー

・ゴム製のハンマー

・カッター

基本的には電動のこぎりで裁断していき、パーツがネジで固定されている場合はドライバーを活用します。大きな家具を分解する場合は、予想以上に力がいる場合があります。分解する時は、無理をして怪我をしないように注意してください。
また、作業をする時は必ず二人以上で行い、分解時に破片で怪我をしないように露出の少ない服装で行いましょう。ゴーグルや手袋をすると、安全に作業できます。

買取業者に買取ってもらう
不用品の中でもまだ使えるものは、捨ててしまわずに買取に出しましょう。本や衣類、家具・家電などで状態のいいものは比較的値段が付きやすいです。実家に残った遺品をまるまる片付けるとなれば、処分費用はそれなりにかかるものです。思い出のある品をゴミとして処分してしまうよりかは、使ってくれる人に渡した方がよいでしょう。再利用できるものは、買い取ってもらうのが一番です。

買取には、さまざまな方法があります。一つ一つに時間をかけずに買取を行いたい場合、自宅まで来てくれる買取業者にお願いするのが良いでしょう。出張買取してくれる業者ならば、家具家電などの大きなものでも、自分たちで運ばずに査定・買取・運搬まで行ってくれます。買取品目が多い業者にお願いすれば、買い取ってもらえる品目も増えます。値段がつきそうな物を分類しておきましょう。

また、持ち運べるものならばリサイクルショップに持っていく方法もあります。リサイクルショップの場合、家具は値段がつきやすいですが、本や衣類の買取は行っていません。家電は、最新モデルのものでなければ値段がつかない場合が多いでしょう。
余裕があれば、家電は電化製品に強い買取業者にお願いし、本は古本販売をしているお店、衣類は古着を取り扱っているところにそれぞれ査定に出した方が、高価買取を狙えます。

メルカリ・ヤフオクで売却する
値段が付きそうなものが少量の場合は、メルカリやヤフオクに出品するのも一つの手です。個人間で買取のやりとりができるため、業者やお店では値段がつかない物でも売れる可能性があります。本やキレイな状態の衣類は、特に買い手がつきやすいです。

ただし、メルカリやヤフオクで出品する場合、売れるまでに時間がかかります。家具や家電などの大きなものを売るとなると、送料の負担も大きくなります。利用する場合は、気軽に送れる小さなものに限定するとよいでしょう。一刻も早くすべてを売りたいのならば、まとめて出張買取してくれる業者にお願いするのが最適です。

仏壇・神棚は宗派に基づいた処分が必要
仏壇や神棚を処分する場合は、宗派に基づいた処分が必要です。一般的な方法は、お寺で閉眼供養を行い処分する方法です。お世話になったお寺や、実家の近くにお寺がある場合はお願いしてみましょう。

お寺が近くにない場合は、仏具店で引き取ってもらう方法もあります。仏具店によっては、閉眼供養から処分まで行ってくれるところがあるので、確認してみましょう。

ただし、大きな仏壇や神棚を自分たちで運ぶのは大変なものです。自宅で閉眼供養から処分までを行ってくれる業者もあるので、運搬が難しい場合は業者を利用する手もあります。また、閉眼供養を行っているお寺の中には、引き取りを行っていない場合もあります。その時は、粗大ごみとして処分することも可能です。

仏壇や神棚をごみとして扱うのは気が引けるかもしれませんが、閉眼供養を行った後は、そこには魂は宿っていません。かつて魂が入っていた入れ物と認識されるため、粗大ごみとして処分しても大丈夫です。

不用品回収業者に依頼する

実家の片付けを自分たちで行うのは大変なものです。一つ一つ不用品を分類し、その物に合わせた処分を行っていると時間がかかってしまいます。片付けをする時間がない人は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
不用品回収業者に任せれば、ゴミを分別していない状態でも不用品をまとめて処分してくれます。片付けをする余裕がない人は、業者に任せてみてはいかがでしょうか。

ただし、不用品回収業者は不用品の内容や量によって料金が異なります。片付けが終わっていないまま任せると、費用は高くなりやすいです。余力があれば、一般ごみとしてまとめられるものだけでも捨てておくと費用を抑えられます。

遺品整理業者に依頼する

両親が亡くなった後の実家を片付けるのは、精神的に辛いものです。思い出のあるものを自分の手で処分するのは、気が退ける人もいるでしょう。遺品整理業者は、遺族に代わって大切な故人の遺品を整理するのが仕事です。貴重品や大切な思い出となるものなど、残すものと処分するものを仕分けてくれます。

不用品はそのまま処分し、遺族にとって大切な品だけを残してくれます。また、処分するものの中でもぬいぐるみや人形など、そのまま捨てるのが難しいものはお焚き上げし、供養してくれます。自分たちだけでは処分が難しいものでも、供養してもらえれば手放しやすいでしょう。

また、遺品整理業者の中には不用品の買取を行っているところもあります。買取対応の業者を選べば、業者に依頼する費用を抑えられます。自分で片付けるのが難しい場合や、思い出のある実家を片付けるのが辛い場合は専門業者に任せるのが安心です。

実家売却前の片付けで気を付ける事

実家売却前の片付けでは、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか？売却前の片付けで決めておきたいことについて確認しておきましょう。

スケジュールを立てておく

実家売却のために片付けを行う場合は、先にスケジュールを立てておきましょう。先にスケジュールを決めておかなければ、いつまでも進まずに売却活動が始められません。売却活動を始める前に家の中を綺麗な状態にしておきたいため、いつまでにどこを片付ける必要があるのか、細かく計画を立てておきましょう。

特に、ほとんどを自分たちで片付ける場合は、一部屋片付けるだけでも膨大な時間がかかります。すべての部屋のものを分類し、処分するとなればかなりの時間がかかるでしょう。一般的には、3ヶ月以上かかるといわれています。

また、遺品整理業者や不用品回収業者にお願いする場合も、業者への手配が必要です。その場合は、どこまでの範囲を任せるのかも決めなければなりません。すべての範囲を任せるとなれば、費用は高くなります。そのため、自分たちで一切片付けにすべて任せるのは難しいかもしれません。どこまでの範囲を自分たちで行い、どこから業者に任せるかをある程度決めておきましょう。

どこから手をつけるか決めておく

スケジュールを立てる時は、どの部屋から片付けていくのか、どういう品から手をつけるのか決めておきましょう。例えば、家具・家電などの大きなものから処分をし、細々としたものは後で行うのも一つの手です。

反対に大きなものは後で業者に任せ、本や衣類など両親の私物から片付けていくのも一つの手です。目についたものから手当たり次第に片付けるよりかは、物や部屋で決めておいた方が片付けやすいでしょう。特に片付ける人数が多い場合は、あちこちかき回すと余計に散らかってしまう可能性があります。どこから片付けるのが片付けやすいのか、話し合ったうえで決めておくのがよいでしょう。

貴重品はまとめて管理しておく

実家の中には、通帳や実印、健康保険証や運転免許証、現金などの貴重品も残されているでしょう。親族複数人で片付けを行う場合は、あらかじめ貴重品を管理する人を決めておき、一箇所にまとめておきましょう。

特に金品にまつわるものは、後にトラブルとなりやすいです。実際に、片付けをしている間に現金を見つけて、みんなに内緒で自分のものにしたというケースもあります。管理をおざなりにしていると、そうしたトラブルも起こりやすいです。

残すものを決めておく

業者にお願いする場合も自分たちで片付ける場合でも、事前に残すものを決めておきましょう。先に親族間で話し合って決めておかなければ、誤って処分してしまう可能性もあります。実家の片付けは広範囲に渡るため、どれを捨ててどれを捨てないのか一つずつ判断しながら作業をすると時間がかかります。

片付けを短時間で終えるためにも、予め残すものを決めておき、共有しておきましょう。また、業者に任せる場合は、残すものをわかりやすくわけておくと安心です。

また、残すものの中でも物として残す方法と、写真に収めて思い出だけを残す方法があります。思い出のあるものでも、すべてを引き取るとなれば量は増えていきます。写真で残せば親族間で共有もしやすいため、上手く使い分けましょう。

まとめ

実家を売却する時の片付けは大変なものです。まずはどこから手をつけるのか、いつから動き出すのかスケジュールを立てるところから始めましょう。やみくもに片付けを始めてしまうと、精神的にもダメージを受けてしまいます。
親族間で話し合い、自分たちで片付ける部分と業者に任せる部分を決めましょう。キレイな空っぽの状態に仕上げれば、売却までのスケジュールも決めやすくなりますよ。